就労継続支援B型の工賃とは?仕組みや工賃向上のポイントをわかりやすく解説

就労継続支援B型

「就労継続支援B型の工賃とは何?」
「給料との違いは?」
「工賃はどのように決まるの?」

就労継続支援B型の利用を検討している方や、事業所の開設を検討している方の中には、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

就労継続支援B型では、利用者と事業所の間で雇用契約を結ばないため、一般企業のような「給料」ではなく、「工賃」が支払われます。

工賃は利用者の働く意欲につながるだけでなく、事業所の運営においても重要な要素の一つです。

この記事では、工賃の意味や給料との違い、工賃の決まり方、工賃向上への取り組みについてわかりやすく解説します。

工賃とは?

工賃とは、利用者が生産活動や創作活動などに参加した対価として支払われるお金です。

就労継続支援B型では、利用者は雇用契約を結ばず、自分の体調や障害特性に合わせて無理のない範囲で働くことができます。

そのため、一般企業で支払われる「賃金(給料)」ではなく、「工賃」という形で支払われます。

なぜ「給料」ではなく「工賃」なの?

最大の違いは、雇用契約の有無です。

B型事業所では雇用契約を結ばないため、労働関係法令の適用を受けません。

一方で、就労継続支援A型では利用者と雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の賃金を支払う必要があります。

就労継続支援B型就労継続支援A型
雇用契約なし雇用契約あり
工賃を支給賃金(給料)を支給
労働関係法令の適用なし労働関係法令の適用あり

工賃はどのように決まる?

工賃は一律ではありません。

事業所ごとに行っている生産活動の内容や売上などによって異なります。

例えば、

  • パン・お菓子の製造販売
  • 農作業
  • 軽作業
  • 清掃業務
  • パソコン作業
  • 手芸品の制作・販売

など、事業内容によって収益が異なるため、工賃額も変わります。

また、

  • 利用日数
  • 作業時間
  • 作業内容

などを考慮して支払われることもあります。

平均工賃は年々上昇している

厚生労働省が公表している資料によると、就労継続支援B型事業所の平均工賃月額は、この10年ほどで着実に上昇しています。

年度平均工賃(月額)
平成24年度約14,190円
平成27年度約15.033円
平成30年度約16,118円
令和元年度約16,371円
令和2年度約15.776円
令和3年度約16.507円
令和4年度約17,031円
令和5年度約22.649円※
令和5年度約24.141円

※令和5年度からは平均工賃月額の算定方法が見直されているため、過年度との単純比較には注意が必要です。

なぜ工賃は上がっているの?

工賃向上の背景には、さまざまな要因があります。

例えば、

  • 商品やサービスの品質向上
  • 販売先や販路の拡大
  • 企業からの受注増加
  • 地域イベントへの出店
  • インターネット販売の活用
  • 国や自治体による工賃向上支援

などが挙げられます。

事業所ごとに工夫を重ねることで、利用者へ還元できる工賃の向上につながっています。

工賃向上計画とは?

就労継続支援B型事業所では、工賃向上に向けた目標を設定し、その達成に向けた取り組みを行うことが求められています。

利用者に対して工賃の状況を説明し、より良い生産活動につなげることも事業所の重要な役割です。

工賃向上が重要とされる理由

就労継続支援B型の目的は、単に作業を提供することではありません。

利用者が働く喜びや社会参加を実感し、自立した生活につなげることも重要な目的です。

そのため、事業所には工賃の向上に向けた取り組みが求められています。

例えば、

  • 新しい商品の開発
  • 販売先の開拓
  • 企業からの受注拡大
  • 地域イベントへの出店
  • インターネット販売

など、さまざまな工夫を行っている事業所があります。

工賃向上計画とは?

就労継続支援B型事業所では、工賃向上に向けた目標を設定し、その達成に向けた取り組みを行うことが求められています。

利用者に対して工賃の状況を説明し、より良い生産活動につなげることも事業所の重要な役割です。

開設を目指す事業所が意識したいポイント

就労継続支援B型では、工賃は単に「お金を支払う」だけではありません。

事業所には、

  • 安定した仕事の確保
  • 生産活動の充実
  • 利用者の能力に応じた作業の提供
  • 工賃向上に向けた継続的な取組

が求められます。

開設時から「どのような生産活動を行い、どのように売上を確保するか」を検討しておくことが重要です。

まとめ

工賃とは、就労継続支援B型の利用者が生産活動などに参加した対価として支払われるお金です。

一般企業の給料とは異なり、雇用契約を結ばないことから「工賃」として支払われます。

また、工賃は利用者の働く意欲や生活の質にも関わる重要な要素です。

事業所には工賃向上に向けた継続的な取り組みが求められており、開設を検討する際には工賃の仕組みについて理解しておくことが大切です。

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